全稀勢の里ファン、いや全大相撲ファンが嫌な予感がしていた初日の 稀勢の里 対 隠岐の海 の取り組み。誰しもが稀勢の里の黒星を多少予感はしていた。しかし、予想はそれを上回った。もはや一人の男としてみても無様で情けない、そんな相撲だった。
例えばこんな感じ。
稀勢の里にのど輪をしかける大砂嵐
優勝できない、横綱になれないのは他の横綱（白鵬・日馬富士）に勝てないからだと言う稀勢の里。その考えが変わらない限り、この男の相撲は迷走するしかない。
しかしそんな稀勢の里だから応援したくなるという矛盾も抱えている。並みの人間の持つ「並の人間のダメなところ」に、稀勢の里の姿が重なるのかもしれない。そんな並の人間でも、稽古や努力を積み重ねればいずれ高みに上ることが出来る、そんな夢を稀勢の里に託しているのかもしれない。
この様子では今場所も横綱にはなれないと思うし、もしかしたらずっと大関のままかもしれない。それでも彼がひたむきに相撲に向き合っている間は、皆彼を応援し続けるであろう。そういう意味では、非常に大関に相応しい力士である、とはいえるのかもしれない。
