2Fイス席での撮影のポイント
1Fマス席に比べて比較的チケットの入手しやすいイス席ですが、A席でも最前列はプレス席もあり入手はそれほど簡単ではありません。視界も座席も広々&快適な2F席ですが、土俵までの距離を考えるとやはりイスB席までが300mm(35mm換算で450mm)で撮れる撮影範囲といえるかもしれません。
露出とシャッタースピード
1Fマス席同様、土俵が最も明るくなる幕内の取り組みで、ISO1600、1/200秒、f5.6が基準になります。十両になるとさらに0.5段暗くなり、幕下になるとさらに0.5段・・・というように暗くなっていきます。
土俵の外に行くにしたがって、行司だまり・控えの位置で0.5段、砂かぶり席~マスA席でさらに0.5段暗くなりますが、マス席とは照明のあたり角度が違うせいかあまり暗さを感じません。
土俵までの距離が最も遠く、レンズの望遠端のf値開放を多用することになると思います。安いレンズであっても、比較的望遠端側の画質が良いと言われているものが良いでしょう。
被写体は様々。ただし取り組みはやや迫力に欠ける構図。
高い位置からの構図なので迫力のある絵を切り出すのはなかなか難しいかと思いますが、決まり手の美しさ、力士・行司・呼出・審判など相関的な構図など、色々な切り出し方が考えられるのが魅力の席です。あまり相撲勝負だけにフォーカスせず、相撲を俯瞰的にとらえられる利点を生かすといいと思います。
一脚(三脚)が使用できるので撮影はかなり楽ですが、横の構図だけになってしまったり、考えのないだらしない連写コマだけが量産されてしまうという落とし穴もあります。1Fマス席に比べて土俵上との一体感にやや欠けるせいかもしれません。あまり撮影に集中しすぎず、観戦や応援により力を入れるよう準備するといいと思います。
細かく撮影計画を立てれば、かなり充実した観戦に
席が広く撮影条件が良いので期待するものが撮りやすい反面、土俵上から受ける刺激が少ないのが欠点でしょうか。2Fは席の出入りが容易なので、目当ての力士・取り組みをしっかり計画し、館内を効率的に撮影する計画を立てていくとよいと思います。