取組(土俵)の撮影ポイント
露出・シャッタースピードは、土俵が最も明るくなる幕内の取り組みで、ISO1600、1/200秒、f5.6が基準になります。十両になるとさらに0.5段暗くなり、幕下になるとさらに0.5段暗くななり、行司だまり・控えの位置でさらに0.5段暗くなります。
ちなみにフラッシュ(スピードライト)はよほど大光量のものでないと土俵に届きませんし、向かい側の席の人にかなり迷惑なので基本的に使用NGと考えたほうが良いです。AF補助光も切っておきましょう。
技や決まり手を狙うなら幕内力士、シャッター速度1/250
1/200秒だと被写体ブレが無視できない感じがしますので、瞬間を狙う場合はアンダー覚悟で1/250秒または、ISO3200以上を使うことになります。カメラ・レンズの性能にもよりますが、ISO3200以上の感度の画質で自分が満足できるかどうかは事前に割り切って考えておいたほうが良いと思います。所作や仕切りをメインに考えるなら一脚を用いてISO400以下にトライしても面白いです。
幕内の取り組みが最も土俵が明るくなりますので、幕内の取り組みの撮影をメインにスケジュールを組むとよいでしょう。
所作を狙うときは1/100でも十分ですが、取り組みは1/200以上でないと被写体ブレが無視できないと思います。以下は1/100(ISO1600 f5.6)ですが、ちょっと厳しい感じです。
AFは微妙にピントを外すことが多いが、しかしMFはかなり難しい
(2Fイス席の場合は特に)土俵にピントが行ってしまったり、行事さんに合ってしまったりすることが多くなります。狭い土俵ですが、1Fマス席の場合は角度的に置きピンが難しく、相撲観戦を優先するならAFに頼り切ってしまったほうが無難な気もします。
カメラの連写性能はあらかじめ確認しておく
5コマ/秒の撮影ができるカメラでも、実際は色々な機能をオフにしないとスペック通りの速度で連写できない場合があります。特に決まり手の瞬間を狙いたい場合は、事前にシャッターを押し続けて何秒間連写できるか必ず確認しておきましょう。
力士の特性をよく知ると撮りやすくなる
まだあまり相撲に詳しくない場合、幕内の下位の力士について予習しておくとよいと思います。幕内土俵入り後がもっとも明るくなり撮影条件が良く、お客さんの入りもまだ少し余裕があるため、撮影に最も集中できる時間帯になります。
相撲スタイルは「突き押し型」「四つ相撲型」「変化型」、これに属性として「あんこ型力士」「そっぷ型力士」、そして「モンゴル出身」「欧米出身」「日本出身」というような分類で構図をイメージしておくと、各力士の魅力に気づきやすくなると思います。