の大相撲の写真に限ったことではありませんが、写真撮影にはマナーや肖像権など気を付けるべきことがらがあります。幸い大相撲は写真撮影に寛容な面があり、力士も器が大きいので騒ぎになるような問題はあまり聞こえてきませんが、気を使うべきポイントをまとめました。
入り待ち・出待ち
入り待ちは基本的に応援だけです。写真は大丈夫ですが特に呼び止めたりすることは「出足を止める」と言われて縁起が悪いのでやめましょう。
出待ちの場合はサインや記念撮影に応じてくれる可能性は高いです。巡業で会える力士は巡業でお願いしたほうが確実です。幕内力士の出待ちは観戦の時間を犠牲にするので、断られたときの敗北感で自分を見失わないよう注意しましょう。
入り待ち・出待ち共に、すぐ近くを力士が通ります。大口径レンズの近接撮影はかなり威圧感を与えるのでやめ方が良いです。背景を処理する目的であればレタッチでなんとかすると良いと思います。どうしても、というなら張り手覚悟でお願いしてみましょう…。
土俵でのフラッシュは現実的に使用不可(仕事の人を除く)
升席Bより後ろはよほど大きなフラッシュでないと光は届きません。AF補助光も切っておきましょう。溜りのプレスのフラッシュは向かい側の人にかなり目が眩みますので、本当はプロにこそフラッシュは控えてほしいのですが・・・。使用禁止ではありませんが、暗黙的に使用が認められた立場の人以外は使用禁止と考えたほうが良いです。
自分が撮った写真にサインをもらうとき・・・
これはある力士にサインをもらった時の話です。その写真は素晴らしい技が決まった瞬間を捉えた写真だったのですが、その力士はその写真を見て「(対戦相手が)嫌な思いをするかもしれないから、相手の力士にはみせないでくれ」と言われました。またある力士は、自分以外の力士にサインがかぶらないように書いていました。いろいろ気を使っているようですが、相撲教習所で教わるんでしょうか・・・?たくさん知らないしきたりみたいなものがあると思っていた方が良いと思います。疑問に思ったら力士本人に尋ねてみるのもいいと思います。きっとかわいがられます(嘘です)。
意外にすぐそばに関係者がいる
大相撲はファンとの距離が非常に近いため、国技館のあちこちに関係者が潜んでいます。懐の広い大相撲ですが、度が過ぎると親方につまみ出されます(嘘です)。
係員・親方の指示には冷静に従うこと
国技館内の細かいルールは明文化されていないことが多いので、思いがけず注意を受けることがあります。時には「なんで?」と思うようなこともあるかと思いますが、様々な人が訪れる大相撲ならではのルールもあるようなので、カッとせず、まずは指示に従いましょう。
大相撲は歴史も長く、様々な文化が共存する世界です。疑問に思うことや少し嫌なことがあっても、自分の考えが多数派だと思わないようにしておくと良いと思います。大抵の場合は何か理由があってそうなっているので、誠実謙虚に、しかし細かい事はあまり気にしないことが、大相撲を長く楽しむコツかもしれません。